ワンルーム投資詐欺で500万円以上の借金を背負った鈴木健司です。
今回は投資詐欺について書きます。
「詐欺」と聞いて皆さん思い出すのは、オレオレ詐欺とかではないでしょうか?
ニュースで出てくるような詐欺事件を思い出す人もいるでしょうし、場合によっては自分が詐欺に遭ったあったその案件とかを思い出す人もいると思います。
私も昔ひっかかった詐欺を思い出しますね。
ワンルーム投資とはもちろん別です。
詐欺とは言っても投資×詐欺の場合は、その手法はもう1つしかないと言っても過言ではないのです。
9割以上の確率でポンジスキームという手法になるんですね。
これをしっかり押さえておけばもう投資詐欺で騙されることはありません。
参考のために是非読んで欲しいです。
ポンジスキームとは?
まずは伝統的投資詐欺ポンジスキームについてみていきましょう。
ポンジスキームは本当に悪どいというか単純明快だが、「みんな騙されてしまう」、そんな投資詐欺です。
ポンジスキームのポンジっていう部分は、人の名前なんです!
ですから、このスキームを発案した、始めた人がいたわけですね。
その人の名前はチャールズ・ポンジといいます。
アメリカの人です。
この人は1900年代前半にこのポンジスキームで詐欺を働いていました。
その詐欺の内容というのは「お金を集めて持ち逃げする」という伝統的な手法です。
それは巧妙とは言い難いけれども人間の心理をしっかりと把握したスキームになっています。
100年以上続く伝統的投資詐欺と言われています。
最初はチャールズ・ポンジも本当に集めたお金を運用をして利益を上げて出資者に配当をしようと思ってたはずです。
例えば、100万円を出資してくれた人には年間40万円配当金を出しますよ、というような感じで出資者を募っていたんですね。
その時、チャールズ・ポンジが目をつけていたのは海外の返信切手だったそうなんです。
返信切手を海外で買うのと自分が住んでいるアメリカで買うのとでは売買相場がだいぶ違うので、そこで何とかうまく集めたお金で売り買いをして利ざやをとってそれを配当として出資者に戻そう、そう考えていて出資者からお金を募っていたわけですね。
そうやってお金を集めている内にうまくいかなかったのか?
それとももらったお金をそのまま配当してどこかで持ち逃げしてしまおうか?
などと考えたのかわかりませんが、ポンジスキームというのが誕生してしまったわけです。
この手法は出資者から100万円を募り、1年後に40万円はまずは返します。
でも、この返す時は運用益、集まった100万円で運用をして利益を出してその利益を配当するのではありません。
もらった100万円のうち40万円を返すっていう手法なんです!
ですから、元手は60万円に減ってるわけですよ。
このタイミングで、もし出資者が「解約します!100万円の元本を返してください」と言ったら100万円返さなければなりません。
40万円も配当してるし100万円の元本も返すし、これオーナーとして、詐欺師として大損なわけです。
でも、どうして詐欺師のお金が増えるかっていうと、出資者がどんどん増えていくわけですよね。
100万円もらって100万円もらって…どんどんどんどん出資者が増えていくんですよ。
そうすると今月出資した人の100万円で去年出資した人の配当を出す、というようなことができます。
だから、新たな出資者が減り始めて自分の持ち出しが増えそうになったら、いちばんお金が増えたタイミングで出資金を持ち逃げします。
もう一気にいなくなるっていう感じです。
これは極めて単純な詐欺なんですね。
とにかくお金を集めてなんとなく配当して、最後増えたところで一気にいなくなるっていう、トンズラをこくという感じです。
先ほども言いましたが、100年以上続く投資詐欺なんですよ。
100年以上続くということはなかなかなくならないっていうことですね・・・・
人間の心理をくすぐる本能の部分というのがあるので、そこはしょうがないかもしれません。
ポンジスキームによる投資詐欺
チャールズ・ポンジの場合は出資1口に対して100万円を受けて40万円を返す。
これは年で40万円返しますよ、つまり年利40%という詐欺案件でした。
これだけだとわからないので、具体例をあげてみます。
100万円を預けてくれたら月に3万円ずつ配当をします、という案件だったとします。
3万円×12ヶ月なので、年利36%の投資案件ですね。
このように最近のポンジスキームによる投資詐欺案件っていうのは
月々いくら配当しますよ!
というのがものすごく多いです。
まずはこの月100万円の出資をしてくれる人を集めなくてはならないので、最初はしゃかりきになって勧誘します。
すごい案件がある!
最新技術のAI、まだ世に出てないAIを使って投資の解析をしているらしいよ!
どういうこと??
ほら、ホームページ見てこれ。
めちゃくちゃオフィス綺麗でしょ?
コレどう?
しかもこの人、知ってるでしょ?
トレーダー×AIっていうね、今までにない最新技術×最新の頭脳っていうところでトレードをしてね。
月々に運用益が5%以上出てるんだって!
ずっと2年以上、ずーっと出続けてるんだって!
その運用益の5%のうち3%バックしてくれるって言う、そんな案件があるらしいんだよね。
そんなの信じられないよ。
大丈夫なの?
いや僕もね、ほんとそんな信じられないと思ったよ。
やっぱりさ、月に3%返すって配当金で返すと思うんだけど、とんでもない数字じゃない!
信じられなかったんだけどやっぱりね、この目で見ちゃったんだよね!
トレードをしている人たちとその最新技術のAIの解析システム見ちゃった。
本当に運用益上がってんだよ!
だからその数字を見て信じてしまったよね。
しかも先にね、もう出資始めている人はね本当に先月3%の配当を受けているらしいんだよね。
僕も100万円を出資しようと思うんだけど君もどう?
このような感じで勧誘してきます。
本当のように聞こえるわけなんですよね。
そしてこの詐欺グループは、初月に一般メンバーを10人集めたとしましょう。
10人集めたってことは1000万円の出資を受けたということですね。
1人100万円を出資してますから。
そうすると月末には、出資金の3%の配当金を出していかなければなりません。
30万円の配当を出すことになります。
1,000万円集まって30万円の配当をしたっていうことです。
そして、その翌月に出資者が増えます。
これは当然なんですね。
疑心暗鬼で100万円を出資したんだけど、本当に月末配当金が来た!
3%の配当金3万円が来たよ!
となりますから、もう1口増やそうという人が増えたり、口コミで「お前もやれよ」っていう人が増えたりして人が増えるんですね。
このような形で翌月は20人集まったとします。
出資者は合計で30人30口になったので、月末は詐欺グループは90万円の配当をしなければなりません。
そして、さらに翌月また噂が広まって50人増えたとします。
出資者は合計80人になりました。
当然80人80口いるわけですから、80×3万円の240万円を月末に配当していきます。
そしてこの3ヶ月でトータルどうなったのかをまとめますと
★100万円出資で、月3万円の配当
●出資 ●配当
1月 10人 1月 30万円
2月 20人(計30人 2月 90万円
3月 50人(計80人 3月 240万円
合計額 8,000万円 合計額 360万円
詐欺師の手元資金 7,640万円
このようになります。
まず、詐欺グループは合計で8,000万円の投資を受けているわけですよね。
出資者は合計80人いて、1口100万円のわけだから配当金は合計で360万円を出しています。
ですから、出資者を集めて3か月時点で詐欺グループの手元に残ってる残額っていうのは7,640万円となります。
単純な計算ですよね。
ここで「あぁ詐欺グループ儲かってんな」って思ったら、ちょっと危ないですよ。
そもそもダメですからね。
80人が全員「解約したいです、元本100万円返してください」って言ったら?
詐欺グループはご覧の通り、8,000万円持ってないですよ!
当然ですよね。
集めたお金を返しているだけなんで、返した分の360万円お金減ってるんですよね。
だから、全員から一気に解約してくださいって言われたら絶対にダメなんです。
このスキームはもう終わっちゃうんですよ。
でも絶対にそれはないんです!
なぜなら、みんな興奮しているからなんです。
疑心暗鬼で100万円を出資して、でもその月本当に配当金が入ってきます。
「あれ、すごいな!」って言ってお金を追加して、それでも配当金が来て、ってみんな狂喜乱舞してるんですよ。
そして狂喜乱舞がどんどん膨れ上がっていって人が増えていく・・・・
お金はどんどん詐欺グループのとこに集まってくる。
そしてそのもらったお金をただ返しているだけなのにさらに興奮が広がっていく・・・
ちょっとほとぼりが冷めてきて入ってくる、人数が減ってきて配当金の方がちょっと多くなったなっていう時点で
詐欺師は完全に逃げちゃうわけですね。
詐欺師が運営していたホームページも一瞬で消えるし、綺麗に着飾っていたオフィスも一瞬で、一夜にしてもうもぬけのカラです。
ちなみに詐欺師が運営していたホームページとか、オフィスは綺麗に着飾るんですよ。
なぜなら、儲かっているようにみせないといけないから。
そういうブランディングなんですね。
詐欺師は本当にそういうところは抜かりないです。
それを一瞬で消す、一夜にして逃げるっていうのももう慣れてるもんです。
ですから、どうしても騙されちゃうんですね。
狂喜乱舞していた人達はここで気付くわけです。
あれ、これ詐欺だったのかもしれない!
でも、ほとんどの人は最初は納得いかない感じなんです。
いや、でも本当に配当出てたじゃん!
どうかしたのかな、大丈夫かなあ?
って騙された人は大抵言うんですよね。
それぐらい綺麗に心を揺さぶられて騙されるのが投資詐欺ポンジスキームなんです!
なぜ、ポンジスキームに引っかかるのか?
ポンジスキームは100年も続く伝統的詐欺手法です。
そんなものになぜ騙されてしまうのか?
まず、実際に配当金が出ているっていうのが、人間の心を巧みに操っていると思います。
100万円を出資して高い利率の配当金をもらう、というのはやっぱり疑心暗鬼じゃないですか。
どうみても怪しい案件ですから。
それでも配当金が出たというこの事実に、「あっ、すごいな!」って人間、思っちゃうんですよ。
だから、最近は特に月々配当金出しますという詐欺案件が多いんですよ。
毎月「あっ、すごいな!」っていう相手の興奮をね、与えられるからなんです。
2,3回配当金がちゃんと振り込まれると信じますし、信じてしまったら、「いやこれは詐欺だ」ってもう思えないと思います。
出資する時は周りから「やめておいたほうがいいよ」とか言われたりもするんですよね。
でも、それでも出資をしていってそして配当が出て、「それ見たことか。ちゃんと配当金もらったし。」となり、「色々と皆に言われたけど、これは本物に違いない」ってさらに思い込んでいってしまう。
ドツボにはまっていってしまうというのが、やっぱり毎月配当金が出ているということなんですね。
そして、騙される理由のもう一つは詐欺集団がブランドものを着飾ったりして生活が派手になっていくんですよ。
それだけでなく、出資者の方も同じように派手になっていくんですよ。
それは、詐欺集団のブランディングの戦略なんですが・・・・
当然、お金を持っているから配当できるわけですよね。
利益が出ているからその利益で配当しているっていう・・・・
ウソなんですけどね・・・
ウソなんだけど、まぁ利益が出ているよっていう組織体なわけです。
詐欺集団は、新たな出資者に儲けていると信じこませるためにオフィスは綺麗だし、最新の設備だし、当然一等地にオフィスがあるし、そういう感じのブランディングで攻めてくるわけですよ。
そうすると、最初のように力をそんなにいれなくても、新たな出資者からお金が入ってくるわけです。
出資者も騙されながらもお金がどんどん配当金として入ってきて、預けた100万円がどんどん増えていくぞって思っているから、財布のひもがゆるくなって彼らも生活が派手になっていくわけです。
そしてTwitterとかSNSで拡散をし始める。
だからより「あ、この組織って大丈夫なんじゃないかな、当然派手だし怪しいけど、本当に配当金来てるし、大丈夫じゃないかな」といった感じで人は騙されていきます。
ポンジスキームに騙されないために知っておくべきこと
では、ポンジスキームにどうしたら騙されないかというと、この配当金で見破るしかありません。
配当金が出資者から集まっているお金でそのままそのお金を戻しているだけ!
この仕組みがポンジスキームということは理解できました。
お金絶対足りないんだから、いつか破綻するしかないんですよ。
それをどう見破るか?
これは、まず相場を知ることです。
もうこれが全てと言っても過言ではありません。
投資の世界では世界最高の投資家、3大投資家がいます。
その中で一番有名な投資家ウォーレン・バフェットの平均利回りは20%ちょっとです。
世界最高の投資家で年間利回りは20%なんです。
絶対覚えておいてください。
だから、「年間利回り20%」を上回る利回りを出してくる得体の知れない組織は間違いなく詐欺です。
もう相手にしなくていいです。
それくらいの心持ちでいないと騙されます。
自分だけ特別なものをひょっとしたら教えてもらえたのかもしれない!
そんなものはありません。
20%超える案件、年間利回り20%超えるものって絶対にない!
そう断言しておけば、騙されることはないです。
そしてもっと深くつっこむと、市場平均は年利5%~7%なんですよ。
投資の世界では、投資して5%~7%年間でバックがあったらもう十分だよねっていう話なんですよ。
それで、月利3%、年利36%なんて・・・
ありえないですからね。
冷静に考えれば騙されないはずなんですが、自分が出資をしてしまって1回配当が来てしまうとドツボにはまっていく・・・
絶対にポンジースキームにはまらないようにしてください。
そして、もう1つ気をつける点があります。
詐欺集団、そして出資者たちが派手な生活というのをSNSで公表したりするんですが、本当のお金持ちや社会的地位がある人は、全然派手な人いません。
家が豪邸だったり、ものすごく高い車に乗ってたりしますが、それを見せつけたりすることは絶対ないです。
豪邸や高い車を見せつける理由はそもそもありませんし、見せつけることはそもそもリスクしかないので、そんなことはやらないんですね。
強盗に入られる恐れがありますからね。
SNSでビジネスの道具に金持ち、生活の派手さをアピールしているのは情弱を騙すためなんです。
僕たちはすごいですよ!
稼いでこんなにいい生活をしています。
信じてください!
というブランディングなので、騙されてはいけません。
★ポンジスキームに引っかからないためのチェックポイント
・年利20%を超えているような案件(配当金が多い)
・ホームページが派手
・オフィスがやたら綺麗
・SNSで生活の派手さをアピール
このチェックポイントをおさえて、ポンジスキームに引っかからないようにしましょう!
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