不動産投資の罠!?新築ワンルームマンション販売業者に騙された話書籍はこちら

ワンルーム投資でサブリース契約はやめておけ!販売業者が仕掛ける罠とは?

こんにちは。

新築ワンルームマンション販売業者に騙されて1,000万円近くの借金を背負わされた鈴木健司です。

私が騙された経緯については「新築ワンルームマンション投資失敗で借金をした話(1)~(18)」をご覧ください。

ワンルーム投資を検討中の人で、空室リスクをさけるために安易にワンルーム業者の提案するサブリース契約に乗ってしまう方がいるようです。

今回は注意喚起としてワンルーム投資のサブリース契約について書きます。

この記事を読んでもらうことでサブリース契約におけるトラブルを回避してもらえれば、と思っております。

目次

サブリース契約とは?

サブリース契約を説明する前にまずは一般の賃貸管理契約の説明からします。

賃貸管理契約とはオーナーが実際に住んでいる賃貸人に物件を貸します。

賃貸人から家賃をもらう、この賃貸人とのやりとりを自分自身で行うのは大変だからと管理会社に手数料を支払い、家賃回収や空室になった場合の再募集などを代行してもらうのが一般的です。

ただし、この場合空室になっている期間は当然家賃が発生しないので、オーナーとしては空室リスクが心配です。

そこでサブリース契約と呼ばれる管理会社による一括借上げ制度ができました。

サブリース契約とはサブリース会社がオーナーから物件を借り上げ、実際に賃貸人が入っていても入っていなくてもサブリース会社からオーナーさんに毎月家賃が振り込まれるという制度です。

その物件に賃貸人が住んでいても住んでいなくても賃料が入ってくるため安定的な収入を得られるメリットがある一方で、そのための手数料が高いため実際に入ってくる賃料が減ってしまい、収益が落ちてしまうというデメリットもあります。

メリットとデメリットがあるサブリース契約ですが、ここ数年はデメリットがメリット大きく上回ってしまう傾向にあります。

そしてここ数年でワンルームマンション投資を始めた人の多くはこのデメリットの部分を勉強せずに物件購入時にワンルームマンション業者の言われるがままにサブリース契約を結んだしまう人がいます。
(私の場合は何故かサブリース契約の提案が業者からありませんでしたが・・・・)

不動産投資のリスクというものはいくつかありますが、皆さん一番心配するリスクはやはり空室リスクだと思います。

空室が発生すれば家賃を得ることができません。

一方で管理会社(マンション販売業者)とサブリース契約を結んでいると空室の心配をする必要がなく、一見得をしそうな制に思えます。

しかし、このサブリース契約をしていると多くの場合賃料収入が減り、儲けが減ってしまいます。

また儲けが減るだけではなく、いざ物件を売却したいとなった時にも制限が出てしまうことが多いです。

サブリース契約は昔と比べてサブリース会社にとって有利でワンルームマンションオーナーにとって極めて不利な条件にシフトしている傾向にあります。

サブリース契約時に注意する点とは?

ここからはサブリース契約におけるリスクの部分やサブリース契約を結ぶ際に気をつけなければいけない部分を順番に解説していきます。

まず解説をしたいのは契約期間契約の解除要件です。

サブリース契約には契約期間というものが定められています。

この契約期間は2年から3年程度で結ぶことが多いのですが、最近は長期化する傾向にあります。

10年を超えるものも増えてきており、最長の契約はローン期間と同じ35年というものも最近はあるようです。

この契約期間というものは実は非常に重要です。

例えば、サブリース契約をしてワンルームマンション投資を始めて半年、1年と経つうちに思ったほど儲けが出なかったとします。

サブリース契約を解除して一般の賃貸管理契約にしたい!

儲けがでないのでそもそも売却をしたい!

このような状態になった時に、サブリース契約の契約期間が2年の場合は、契約期間の満了を待って更新をせずに解除するということはできます。

しかし、サブリースの契約期間が10年、20年、30年となるとそうはいきません。

ワンルームマンション投資から数年間経過した後、「売却をしたい」、「売却はしないが、サブリース契約を解除したい」となった場合、契約期間が長いと契約期間の終了まで待てないので、多くの人は契約期間内に中途解除という手続きを取ろうと思います。

しかし、このサブリース契約の中途解除がなかなかできないのです。

これは後で説明します。

まずは、サブリース契約の期間終了時の注意点についてふれておきます。

サブリース期間の終了に合わせて契約を終了しようと考える人が多いですが、契約期間終了時にサブリース契約が自動的に解除されることはありません。

契約期間が終わるタイミングでサブリース契約を更新しますか?

更新しませんか?

このような案内が来ると思う人もいますが、残念ながらそのような流れにはなりません。

サブリース期間の終了時には解除の案内が来ることはないですし、ましてや自動的に解除されることもありません。

オーナー自身が「サブリース契約の更新をしません」という意思表示をしない限り、解除されることはありません。

このことは契約書にしっかりと記載されています。

例えば、こんな感じです。

本契約の期間満了日1年前から6ヵ月前までに条件の変更を相手方に対し、書面により意思表示をしない場合には同一の条件で自動更新されるものとし、その後も同様とする」

サブリース契約を更新したくないという場合には、契約が終了する1年前から6ヶ月前までに書面により意思表示をしなければいけない、ということなんです!

サブリース契約終了の1年前から6か月前なんて注意しておかないと忘れますよね。

契約期間中の解除について

それではサブリース期間が長すぎるなど契約終了時ではなく、契約期間中に解除したいという場合どうすればいいのでしょうか?

そもそも契約期間中に解除はできるものなのでしょうか?

数年前までは、契約期間中の解除はできる場合が多かったようです。

しかし、ここ数年間の傾向として期間中の解除はおろか期間満了に伴う解除ができない契約が急激に増え、トラブルになることが増えています。

サブリース契約を期間中の解除をするためには数カ月分の賃料を違約金として支払う必要があります。

この違約金は以前は賃料の3カ月分でした。

しかし、現在は違約金として賃料の6か月分を取るサブリース会社が増えており、この部分だけ取ってもオーナーにとって不利で、サブリース会社にとって有利な契約内容にされてしまっています。

他にもサブリース契約の解除が困難なことがあります。

サブリース契約期間中の解除がしたくて、契約書通りに賃料の6か月分の違約金を支払ってもサブリース契約を解除してくれない業者が増えてきたのです!

6か月分の賃料を違約金として払えばサブリース期間中でもサブリース契約は解除ができる

このように契約書には書かれているのにサブリース契約の解除を断る業者が増えてきたのです。

何を理由に断るのかというとそれは「借地借家法」です。

借地借家法とはその物件のオーナーではなく、実際に借りている人実際に住んでいる人の権利が守られるという法律です。

サブリース会社はオーナーから物件を借りている立場のため、この借地借家法が適用され、サブリース会社の立場が守られるのです。

実際にサブリース契約を解除する必要がないという裁判所の判例が数年前に出ており、それを理由に解除を拒むサブリース会社が多くなっています。

サブリース契約における解除要件は大変重要な部分なので、契約時に確認をしておく必要があります。

その前にこの話を聞いたらほとんどの人はサブリース契約なんてやめておこう、と思うはずですが・・・・

運悪くすでにサブリース契約を結んでしまっている人は、契約書に書かれている項目を一度目を通してください。

その中に「期間中解除」や「中途解除」などの項目があり、6カ月分の保証賃料など支払いなどの要件が書かれていることがあります。

まずは自分自身で契約内容を確認して、サブリース会社に確認をしてください。

またわかりにくい場合、一度弁護士など専門家に相談をしてください。

ワンルームマンション売却時の注意点は?

私のところに「問い合わせ」でたまに毎月赤字のワンルームマンションを買ってしまい、

これからどうしたらいいのか?

売却したいがどうしたらよいか?

という方がいます。

そういう方はだいたいサブリース契約を結んでいるようです。

ワンルームマンションは、サブリース契約が付いたままでも売却自体はできるのですが、売却価格が大幅に下げ
られてしまいます。

だから、売却をする場合は、サブリース契約を解除してからにしたほうが良いです。

ここで投資用ワンルームマンションを売却する場合の流れについて説明します。

当然ですが、質問です。

個人の方が所有する投資用マンションを売却する場合、その物件って誰が購入するのかご存知ですか?

購入するのは個人の客だと思われる方も多いかもしれませんが、投資用のワンルームマンションの売買において直接個人の客が購入をするということは少なく、多くの場合ワンルームマンション業者が購入します。

私が任意売却したときも買手は業者でした。

ワンルームマンション業者が物件を販売するための仕入れとして買い取っていくことが多いのです。

なぜワンルームマンション業者はそのようなことをするのでしょうか?

ワンルームマンション業者は中古のワンルーム物件を買い取り、その物件に利益を乗せて再販します。

しかし、ワンルームマンション業者にとってもう一つ物件の販売に対する重要なことがあります。

それは客に販売したワンルーム物件の賃貸管理です。

投資用ワンルームマンションというのは売ったら売りっぱなしということではありません。

当然、賃貸物件ですから毎月の家賃回収や賃貸人の方が退去した場合の屋内のクリーニングや賃貸人の再募集など管理会社(ワンルームマンション業者)が行っていきます。

これらの業務を行うことによりオーナーから毎月数千円の手数料をもらっています。

仮に賃貸管理の手数料が5000円だった場合、その1物件だけ見るとそれほど多い物件ではありませんが、この管理をする物件が10件、100件となってくるとこの会社にとっても大きな売上となってきます。

中古物件に利益を乗せて再販をするということも当然大きな利益になるのですが、売買というものはあくまでも一時金としての売り上げです。

たまたま物件の販売が伸びない月が続いたりした場合などはダイレクトに経営に関わってきてしまいますが、その一方で賃貸管理における売上というものは毎月の定期的な売上、その会社における売上の基盤を作ることができるのです。

そういったからくりになっているので、サブリース契約が付いた物件というものは自身の会社で物件の賃貸管理を行うことができないため、そういった物件を好んで販売する業者はおらず、売却の際には大きく値段を叩かれてしまいます。

また、サブリース契約が付いている物件はそもそも賃料が低く計算をされてしまうため、賃料からの利回りで売値を決定する際にも売値が高くなりません。

例えば、月額賃料が8万円で年間の賃料が96万円だったとします。

その物件を利回り5%で売却をした場合、売却価額は1,920万円です。

一方、サブリース契約における賃料が72,000円だった場合、年間賃料は86万4000円となります。

仮に同じ利回り5%で売却をした場合でも価格は1,728万円となってしまい、サブリース契約付きだと約200万円も安い売却価格になります。

つまり、サブリース契約付きで売却をするということは、資産価値が200万円も落ちてしまうということになります。

投資用物件を保有するオーナーは、空室が怖いものです。

私も実際に空室を経験して、精神をやられました。

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そんな中、「サブリース契約をしておけば空室リスクがありません」と言われると魅力を感じてしまう人も多いです。

また、サブリース契約をすると年間の賃料が決定するため確定申告が楽なので、サブリース業者は物件の購入時にそういったあたりを営業トークとして使ってくるようです。

しかし、サブリース契約をすることにより利回りが落ちます!

ただでさえ、儲けがでないワンルームマンション投資ですが、サブリース契約をすることにより最悪な投資になってしまうことも多いです。

そして一度サブリース契約をしてしまうと解除したくてもなかなか解除できない・・・・

その結果、売却をしたいと希望しても売却価格が大幅に下げられてしまう・・・・

サブリース契約の賃料についてですが、賃料の決定権がオーナー側ではなくて業者側にあることが多いです。

オーナーはなるべく賃料を下げたくない、最低でも現状維持でいきたい、できれば値上げをしたいぐらいだと思います。

逆にサブリース会社というものはなるべく賃料を下げたいと考えるものです。

理由は賃料が安いほうが空室率が下がるからです。

同じエリア、同じ規模の部屋で仮に家賃が8万円と家賃が7万円なら誰でも7万円の部屋を借りるはずです。

サブリース会社は空室でも賃料を払わなければいけませんので、少しでも空室率を下げるように価格設定をしてくることが多いです。

ちなみにサブリース会社から提示されている賃料に納得ができない場合でもそれを理由にサブリース契約の解除はできません。

まとめ

ここまでサブリース契約のリスクを述べました。

これを読んでサブリース契約を結ぶ人なんているのでしょうか?

サブリース契約自体が悪い制度だとは思いませんが、悪質な業者が多い現在では利用しないほうがリスク回避ができます。

仮にサブリース契約を結ぶとしても契約期間・契約期間中の解除要件、契約満了の解除に制限は無いのか?

これらの点は必ず確認するようにしてください。

契約を結ぶ際にボイスレコーダーを用意してその場で質問したことに対する回答などを録音することも必要だと思います。

これぐらいの慎重さが必要です。

その前に私のブログを読んでもらえれば、ワンルームマンション投資なんて怖くてできないと思いますが・・・・

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