序章
始まりは携帯にかかってきた電話がきっかけでした。
ある日、突然、いろんな新築ワンルーム業者から電話がかかってきたんですね。
今から思うとクレジット会社から私の携帯番号の情報がもれて知ったのか、
何かの名簿を買い取って私に電話をかけてきたのか、のどちらかだと思います。
最初は、電話がかかってきても 「けっこうです」 と言って断っていました。
しかし、あまりにもかかってくるので、「ちょっとだけでも話を聞いてみるか」 という気になってしまい、丁寧な話し方をしていた新築ワンルーム業者Aと喫茶店で会う約束をしてしまいました。
これが人生を狂わすことになるとは知らずに…
新築ワンルームマンションを購入する
とりあえず、軽い感じで話を聞いてみるか、といった感じで、新築ワンルーム業者Aとファミレスで会いました。
向こうは私に電話をかけてきた社員とその上司の合計2名いました。
どうやら電話をかけてきた社員はアポイントをとる役目だけの人だったらしく、クロージング(成約させる)の役目はその上司のようでした。
上司は開口一番、
「今日は話を決める気で来ました」
と言って、おいしいと評判の「ロールケーキ」を私に渡そうとしました。
そんなものもらったら断れるものも断れなくなるので、
「いえ、けっこうです。とりあえず、話を聞かせてください」
と私は言いました。
上司は
「将来に不安はありませんか?年金がもらえるかどうか不安ではありませんか?」
と言ってきました。
将来に不安はありましたし、年金がもらえるかどうかも不安でしたので、
「もちろん、不安はありますよ。」
と答えました。
上司は
「そうですよね。おそらく私達が60代になった頃には1円ももらえないと思いますよ。」
「個人年金だって本当に約束した通りに保険会社が支払ってくれるかどうかもわかりませんし。」
「新築ワンルームマンション投資であれば、将来資産になります!」
「ローンも借主さんからの家賃収入で賄えますので、あなたの負担はほとんどありません。」
と言ってきました。
それに対して
家賃収入とローンの差額は月でどれくらいのプラスですか?
銀行の金利は?
手持ち資金はどれくらい必要ですか?
と私は問いかけました。
上司は私にシュミレーションの資料を見せながら
手持ち資金は100万円ほど必要になります。
家賃は68,000円で、ローンはA銀行を使ってもらいます。
金利は2.25%で月々の返済は55,000円です。
あと管理費・修繕積立金が合計で約8,000円です。
ですから68,000円-55,000円-8,000円=5,000円となります。
月で約5,000円のプラスですね。
と答えました。
続けて
固定資産税については確定申告の還付金で賄えますから大丈夫ですよ。
空室になっても借主はすぐにこちらが見つけてきますから。
とも上司は私に言いました。
メリットばかり言い、デメリットは何一つ言わない上司をなぜかすっかり信用してしまい、
私は新築ワンルームマンション1件を販売業者Aから購入してしまいました。
●新築ワンルームマンション購入
・A物件
物件価格:1,620万円(ローン残高)
手数料:100万円(登記費用など)
家賃収入:68,000円(すでに入居者あり)
管理費・修繕積立金:8,000円
ローン:35年、元利均等
金利:変動2.275%
月々のローン支払い:55,979円
借入先:A銀行
新築ワンルーム業者Aについて
このワンルームマンションを私に売りつけた新築ワンルーム業者Aは2022年7月に倒産しました。
新築ワンルーム業者Aは「エルディエステート株式会社」という大阪の会社でした。
新型コロナの影響で業績が低迷し、資金繰りが悪化し、事業を断念、今回倒産の事態となったそうです。
正直、因果応報ですね。
悪い行いをすれば悪い報いがあるということですよ。
残念ながら、私に最も被害を及ぼしたもう一つの新築ワンルーム業者Bは今でも健在です。
新築ワンルーム業者Bの情報についてはこちらの記事に載せています。
早く倒産すれば良いのに・・・・
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