FX投資詐欺で借金1,000万円を背負ってしまった現役風俗嬢の話

2023年3月13日2023年8月18日

こんにちは。

現在、借金953万円を返済中の鈴木健司です。

私が借金を背負った理由については「新築ワンルームマンション投資失敗で借金をした話(1)～(18)」をご覧ください。

今回はネットの書き込みで知った話を書いていきます。

FX投資詐欺にあってしまい、借金返済のために風俗で仕事をしなければならなくなった女性の話です。

こういった話を読んでもらって皆さんには是非、私や彼女のように借金で苦しむことのないように気をつけてほしいです。

彼女がFXの投資詐欺に騙された経緯

今回の詐欺事件には彼女を含めて被害者が13名いるそうです。

総被害額は8,000万円を超えているとのこと。

発端は2020年7月で、今から約2年半前の出来事だそうです。

勤めていた会社を退職しようと考えていたときに詐欺師に出会ってしまったとのことで、このあたりは私と共通していると感じました。

何か迷いや不安があるときに詐欺師に出会うと、詐欺師の餌食になるんですよね・・・・

彼女はSNSで知り合った共通の知人から詐欺師を紹介されました。

詐欺師の人物像は以下の通りです。

大手企業を退職後、上京
別の詐欺師と共同で会社を経営
たくさんの事業を手掛けている
インスタグラムでよく見かけるビジネス系のギラギラ男

SNSを主体にしている典型的な詐欺師ですね・・・

彼女は当時、土日休み・残業なしのホワイト企業に勤めていました。

逆にそのホワイトな点で、彼女は自分の勤める会社の将来性に不安を感じました。

そんななかで出会った詐欺師は、彼女と全く違う生活を送っていました。

その詐欺師との出会いに衝撃を彼女は感じました。

詐欺師の言葉のすべてが刺激的でした。

そんな詐欺師に彼女は「3月で仕事を辞めて上京したい」と相談しました。

返ってきた答えが

「4月から新たに会社を始めるから一緒に手伝って欲しい。」

でした。

仕事内容は映像制作の業務と営業でした。

Webデザインのスクールにも会社の経費で行かせてもらえるので、彼女には魅力のある話でした。

自分の力で稼げることを彼女は目標にしていたので、この話はチャンスだと思いました。

しかし、よくよく話を聞いてみると、給料は完全歩合制で固定給は出せないとのことでした。

さすがに安定した収入がないと生活ができるか不安なので、「なんとかならないか？」と相談しました。

すると詐欺師は

「共同経営者がFXで結果を出しているので、その配当を給料の代わりとまでは言えないが、生活の足しにしてほしい。」

と答えました。

彼女は最初は詐欺師の言っていることが理解できませんでした。

詳しく話を聞くと以下の内容でした。

詐欺師の共同経営者が運用するFX
元本は別口座で分けてあるからなくなることは無い
返済分は毎月振り込む
利益額に応じて預けた金額の1～5％を配当として振り込む

既に会社の関係者6人ほどが始めていました。

不安はありましたが、彼女は「みんながやっているから」とか「信じきっていた詐欺師が言うなら」という判断基準で詐欺師の言われるままに手続きを進めました。

彼女には貯金がなかったので、出資するお金がないことを伝えると

「カーローンを組んで借りれば良い」

と詐欺師から言われ、カーローンの審査に申し込むように指示されました。

彼女が当時勤めていた会社は大企業だったため、カーローンの審査が4社も通ってしまいました。

合計金額はおよそ1,000万円。

カーローン審査により自分の口座に振り込まれた1,000万円を詐欺師の共同経営者に手渡しでお金を渡しました。

そして2021年4月から運用が開始されました。

運用開始後の1か月目に5％の配当が振り込まれました。

2か月目は3％の配当が振り込まれました。

3か月目は1％の配当が振り込まれました。

しかし、4か月目以降は配当が出されることはありませんでした。

また、手渡した1,000万円は毎月分割で返済されるという約束をしていたにもかかわらず、最初の5か月だけしか返済されませんでした。

その後はいろいろな理由をつけられて返済されませんでした。

2021年12月のある日、詐欺師の共同経営者の弁護士を名乗る人物が現れました。

彼女を含む出資者数名とその弁護士の話し合いがzoomで行われました。

まず、弁護士から

「出資金を全額溶かした」

との報告がありました。

「お預かりしている金銭がゼロになってしまって、運用できなくなってしまった」

「ということで、カーローンで借りた銀行への返済はご自分でお願いします」

と言われ、現状を理解できていない出資者の一人が、

「私は元本は大丈夫だという話を聞いているんですけど、元本以外がなくなってしまっということですか？」

と聞くと、弁護士は

「いえ、現在では元本もないです」

と冷たく答えました。

「ああ、そうなんですか・・・」

「あっ、じゃあ、もし共同経営者が今後運用して成功すればこっちにも入ってくる可能性はあるけど、・・・・・」

それをさえぎるかのように弁護士は

「運用するような原資がないから無理ですね！」

言い放ちました。

「ああ、じゃあ今後は配当というか・・・・」

「ないです！」

「一切何も無しということですか？」

「そうですね！」

「返済も手伝いはしてくれないということですか？」

「できないですね！」

というやりとりで終わりました。

このzoomで、初めて彼女は出資金を全て溶かされたことを知らされたのです。

今となっては本当に運用されていたのかどうかもわからないそう・・・・

彼女が罠にかかったポンジスキームとは？

彼女が罠にかかった投資詐欺はいわゆるポンジスキームといわれるものです。

金融詐欺の一種であるポジスキームとは、アメリカで天才詐欺師といわれた、チャールズ・ポンジがその名の由来です。

一般社団法人金融リテラシー協会さんの説明がわかりやすいので載せておきます。

ポンジ・スキームを使った詐欺の特徴

「出資を募り、運用益を配当金として支払う」と言って資金を集め、実際の運用はなく、新しい出資者からの出資金を配当金として支払いながら、破綻することを前提にお金を騙し取る手法です。

ここ数年では、暗号通貨で同様の手口で詐欺をはたらく者が目立ちます。

「お金、暗号通貨、物品」であれ、品を変えても詐欺の手法は似たようなものです。
ご自身に届いた投資の手法がポンジ・スキームに似ていれば、詐欺である可能性が高いと理解するべきです。
引用元：一般社団法人金融リテラシー協会　https://fliteracy.jp/column-10.htm

最初の数か月だけ配当金を払い、あとはいろいろな理由をつけて支払いをせずに逃げられるパターンが多いです。

残念ながら出資金は100％戻ってきません。

詐欺師は逮捕されようが、刑事告訴があって有罪判決がでようともお金は絶対に返しません。

詐欺の刑罰は非常に軽いので、刑務所にはいってもどんなに長くても4～5年で出所します。

集めたお金はどこかに必ず隠してますから、出所後にそのお金をもって海外に逃げるのが詐欺師の常套手段です。

彼女は現在法的手続きを考えているそうですが、やめたほうが良いと思います。

私も過去に彼女と同じような目にあって民事訴訟を起こして返金を求めましたが、無駄でしたからね。

勝訴しても相手からは1円も返金されませんでした・・・・

ただ、これで気持ちの整理がついたので、私自身は裁判をやったことに後悔はありません。