先日、第一種衛生管理者の試験を受験しました。
受験した動機は、以前の記事で書いたとおり、時給をあげてもらうためです。
清掃でアルバイトをしていますが、どんなに一生懸命仕事をしてアピールしても社員さんは時給をあげてくれません。
そうなると本社や支店にアピールする方法を考えるのですが、思いついたのが「国家資格」を取得すること。
他のパートやアルバイトとの違いを作り出すには、これしかないと思いました。
清掃の必須資格とは?
清掃の国家資格はないと思っていましたが、調べてみるといくつかありました。
1、ビルクリーニング技能士1級
2、建築物環境衛生管理技術者 (ビル管理士)
3、清掃作業監督者
まず、一番必須なのが、ビルクリーニング技能士1級です。
略して「ビルクリ1級」と言うらしいです。
名前を聞いた時は、どうせ民間資格だろ??
そう思っていました。
しかし、調べてみると国家検定のようです。
ビルクリーニング技能士とは
ビルクリーニング技能検定は、ビルにおける環境衛生維持管理業務のうち、ビルの所有者から委託を受けて行うビルクリーニング作業について必要な技能を評価するものです。
公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会 https://www.j-bma.or.jp/qualification-training/building-cleaning より
昭和57年5月職業能力促進法(旧・職業訓練法)に基づき、技能検定の職種としてビルクリーニング(単一等級)が加えられ、国家検定として認められました。
また、平成28年度からは、単一等級から複数等級(1級・2級・3級・基礎級)試験として実施しており、すべての等級において、ビルクリーニング技能検定の合格者には、合格証書が交付され、技能士の称号が与えられます。
その中でも、1級ビルクリーニング技能士は「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(通称:建築物衛生法)」の事業登録に必要な人的要件の一つである清掃作業監督者になるための必要資格になっています。
早速、ビルクリーニング技能士1級を受験しようと思い、受験資格を調べてみました。
◎ビルクリーニング技能士1級の受験資格
(以下のうちいずれか1つを満たしていること)
・5年以上の実務経験を有する者
・2級の技能検定に合格した者で、合格後1年以上の実務経験を有する者
・3級の技能検定に合格した者で、合格後3年以上の実務経験を有する者
・建築物衛生管理科の職業訓練指導員免許を有する者
・ビルクリーニングに関する短期課程の普通職業訓練で総時間700時間以上のものを修了した者で、4年以上の実務経験を有する者
私は今の職場に勤めてまだ1年ちょっとなので、残念ながらビルクリーニング技能士1級の受験資格は満たしていませんでした。
受験資格を満たすには、あと4年はかかります。
ビルクリーニング技能士3級を取得し、その後にビルクリーニング技能士2級を取得後、1年待ってビルクリーニング技能士1級に挑戦するという手段もとれます。
しかし、それでも最低3年はかかります。
しかも3級は18,000円、2級は21,500円と受験手数料があまりにも高いため、この手段をとるのは得策ではないのです。
ちなみに1級の受験手数料は23,700円です。
というわけで、ビルクリーニング技能士1級の取得はあきらめました。
次に「建築物環境衛生管理技術者」、通称ビル管理士です。
これは、まあまあ有名な国家資格で、ビルメンや大きな工場に勤めている人で取得している人は多いですね。
大きな工場で働いていた私の父親もこの資格を持っていました。
この資格と清掃は関係ないのでは??
そう思っていましたが、ビル清掃や大規模商業施設の清掃では重宝される資格のようです。
具体的には延べ面積3,000平方メートル以上の建物(学校の場合は8,000平方メートル以上)で清掃作業を行っていれば、チャンスはありそうです。
建築物環境衛生管理技術者の受験資格は以下の通りです。
◎建築物環境衛生管理技術者の受験資格
・次の用途に供される建築物の当該用途部分において環境衛生上の維持管理に関する実務に業として2年以上従事された方
(従事期間については、実務従事証明書の証明日現在で2年以上が必要です。)
◆建築物の用途
ア)興行場(映画館、劇場等)、百貨店、集会場(公民館、結婚式場、市民ホール等)、図書館、博物館、美術館、
遊技場(ボーリング場等)
イ)店舗、事務所
ウ)学校(研修所を含む。)
エ)旅館、ホテル
オ)その他アからエまでの用途に類する用途
多数の者の使用、利用に供される用途であって、かつ、衛生的環境もアからエまでの用途におけるそれと類似しているとみられるものをいいます。
これをみても明らかなように実務に携わっていないので、まず無理ですね。
維持管理に関する実務に清掃は含まれていますが、ちょっと厳しいですね。
会社が実務従事証明書を出してくれたら受験はできますが、今のところ可能性はゼロです。
三番目の清掃作業監督者とは、ビル清掃などの建築物清掃業として登録する際に必要な資格です。
1事業所に1人いれば良いので、複数物件を統括するマネージャークラスが持っていれば良いというような感じの資格ですね。
清掃作業監督者の受験資格は、ビルクリーニング技能士1級か建築物環境衛生管理技術者を持っていることです。
ということで、この資格も無理ですね。
私が取得に挑戦できる清掃の国家資格は、今のところないです・・・
第一種衛生管理者を受験できた経緯
清掃の国家資格の取得をあきらめた私ですが、ある日チャンスが巡ってきました。
社員さんが去年に会社命令で、第1種衛生管理者を受験したのですが、不合格でした。
仕事中でも勉強していたので、大変だなっと思ってみていましたが、それと同時に衛生管理者の資格に興味をもちました。
衛生管理者とは労働安全衛生法で定められた国家資格です。
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、原則、その事業場専属の衛生管理者の専任が求められます。
衛生管理者になるためには「第一種衛生管理者」か「第二種衛生管理者」の資格を取得しなければなりませんが、清掃業では「第一種衛生管理者」しか認められていません。
ちなみに第一種衛生管理者は有害業務に携わる業務も含め、全ての業種で衛生管理者として働くことができます。
社員さんにダメもとで「私が代わりに第1種衛生管理者の資格をとりましょうか?」と言ったところ、
なんとOKしてくれました。
第1種衛生管理者試験を受験するには「事業者証明書」が必ず必要です。
普通なら発行してもらえないのですが、社員さんが会社に頼んで事業者証明書を発行してもらえることになり、私は第1種衛生管理者試験を受験できることになりました。
第1種衛生管理者の勉強方法、時間など
自己啓発、自己研鑽などの目的で受験するわけではなく、会社に事業者証明書を発行してもらうという手間をかけさせていることもあり、どんなことをしても一発で合格しなければならないと思いました。
また、資格試験の勉強は14年ぶりということもあり、年齢も40歳を超えて脳みその衰えもあることから通信教育に頼ることにしました。
ネットで調べて一番よさそうな「株式会社ウェルネット」の衛生管理者受験対策講座に頼ることにしました。
オンライン講座で受講料は29,700円と痛い出費ですが、独学でやる自信はなかったので、受講することにしました。
自分で学習計画はあえてたてず、この講座で提案されていた学習計画にそって、ひたすら精選問題集と過去問を繰り返し解きました。
アルバイトは週5で8時間労働でしたので、アルバイトの日は1~2時間ほど勉強し、休みの日は7~8時間勉強しました。
学習の仕方としては、
1、オンライン動画を全て観る
2、精選問題集をテキストを見ながら解く
3、過去問6年分(12回分)をテキスト見ながら解く
4、精選問題集を何もみないで解く
5、過去問6年分(12回分)を何もみないで解く
6、4と5を繰り返す
7、試験日前、直近の過去問と調査受験情報問題を解く
勉強期間は2か月でしたが、正直1か月で十分でしたね。
勉強のやり方としては問題集や過去問をただ単に解くのではなく、選択肢一つ一つを丁寧に読み込んでいくことが大事でしたね。
なぜこの選択肢は間違っているのか?
どの部分が間違っているのか?
このようなことを解答やテキストで一つ一つ丁寧に読み込んで、繰り返せば頭に残ります。
これを意識しなくても、自然とそうなるように教材は作られていましたから、独学が不安でお金に余裕のある人はウェルネットで良いと思います。
第1種衛生管理者試験を受験した感想
第1種衛生管理者試験の試験時間は3時間でしたが、30~40分ぐらいで一通り終わりましたね。
マークシート方式ですので、間違った箇所にマークしてないかなどチェックして1時間で退席しました。
過去問には計算問題があったので、念のために計算機を持参したのですが、計算問題は1問も出ませんでした。
過去問と同じ問題はでましたが、「有害業務に係るもの(第1種の内容)」の問題は、ひっかけ問題や過去問の逆解答バージョンの問題などがけっこうありましたね。
社員さんが試験で不合格になったのもわかる気がしました。
私も独学だと厳しかったと思います。
偉そうにこの試験に合格したようなことを書いていますが、まだ合否の結果は出ていません(笑)
試験の結果は9/7(土)にわかるので、結果がでたらまた報告しようと思います。
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